月に2~3回、市場で原木を買付け。
注文に応じた木種を競り落とします。
同じ種類の木でも1本1本、硬さや年輪に違いがあり、どの原木を競り落とすかは長年の経験で養った目利きが必要となります。
原木が器になる第一歩。
原木の製材です。
山中漆器の特徴である木目がきれいにでる「縦木取り」は原木を輪切りにしていくことでつくられます。
輪切りにされた木を製品の大きさに
印をつけることを「けがき」と言います。
外側・内側、年輪の幅などで、性質が変わるため、どこにどの製品をとるかを決める、とても重要な作業です。
帯ノコでけがきの印にカットしていきます。
旋盤で器の外側の大まかな寸法に加工します。
旋盤で器の内側を大まかな寸法に加工します。
木に含まれている水分を乾燥させます。乾燥により含水率が低くなると木が収縮し変形します。収縮・変形させてから仕上形成することで商品になってからの、ゆがみがなくなります。短時間で乾燥させると木が割れてしまうため1~3ヶ月かけてゆっくり乾燥します。木の状態を常にチェックし温度と湿度を変えながら管理します。
水分のない乾いた状態になったら
いよいよ器の仕上げに入ります。
まず器の外側の仕上挽き。
器の内側は、ろくろで仕上げる前に旋盤でほぼ完成の寸法まで加工します。
ろくろで仕上げます。
薄いものや、曲線のデザインはろくろ職人の腕の見せ所です。
漆を塗っては拭き取る作業を4~5回 繰り返し、漆を木地に刷り込んでいく。
この「拭き漆」と呼ばれる塗りは山中漆器の特徴。
漆が木地に染み込むので塗った後も木目が見えるように仕上がる。
漆は水分がないと乾かないため、風呂棚とよばれる湿気のある棚で乾燥させる。
漆独特の美しい光が宿る時間。
原木仕入から約3ヶ月をかけて完成。
沢山の職人で器つくりをしています。